桜、雪、あなた
ドクンドクン
誰も
いない
この場所に
ヨウスケくん
と
あたしだけが いる
普通に考えれば
同じ建物の中で働いているから
会わない方が不思議なのに
当たり前、なのに
だけど
どうして
こんな時間までいるの
どうして
こんな時に会っちゃうの
『…どう、すれば いいの……』
ずっと避け続けていたヨウスケくんを目の前に
あたしは
動揺するあまり その場から一歩も動く事ができなくて
なのにどうしてか
わからないけれど
涙だけは
出そう だった。
コツっコツっ…
誰もいない館内に響く足音
ヨウスケくんがあたしに向かって歩いて来る
『やだやだやだ』
何か
話しかけようとしている
ヨウスケくんの顔
『どうしよう どうすればいいの』
体が小刻みに震えるー。
『いやっ…』
涙が
零れ、そう…
喉の奥が、熱い。
「……ゃ」
コツっコツっ…
『怖いっ…!!』