桜、雪、あなた



「………へっ?!」



あたしは思わず間抜けな声で聞き返した



「その反応当たりだな」

「えっ?!ち、違うよっ!女友達だよっ」



慌てて携帯を伏せるあたし



「まったぁ。ミオちゃんなかなかモテてるんじゃねぇの?」

「だから違うってば!」



…ん?

って、
あたし 何で今 嘘、ついてるのよ



「ははっ!つーかミオちゃんまじバレバレだから」

「えっ?!な、何がー?」



って
とぼけた位にして。



「あのなぁ。ミオちゃんね、
嘘ついたり誤魔化したりする時ただでさえ高い声がぜってー更にに高くなんの」

「いやいやいやいや!」

「図星だろ?」

「ち、ち、違うよー?!」



あたしは意地悪な顔で話すヨウスケくんに少しムキになった口調で反論した。



………って あれ?

何で、ヨウスケくんに隠す必要なんてない、のに。



「ま、いんじゃね?ミオちゃんが嘘ついてもおれがすぐ見破っちゃうから意味ないんだし」

「……だから、本当にただの友達から、だもん。」



そうだよ

ただの

番号交換した だけの
相手なのに。

友達でも何でもない 相手、なのに。



「まぁーけどミオちゃんさぁ、妙に変な所でフワフワしてっから変な男に引っ掛かったりすんなよなー?」



何であたし、

他の男の人と連絡取り合ってる事をヨウスケくんに知られなくない、なんて



「うるさいなー。大丈夫だもん!ちゃんと慎重になってるもん!」



思ったりしてるのよ。



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