桜、雪、あなた



すると
ヨウスケくんが
ニッ と、笑ってあたしに言った。



「これはね~。」

「うん」

「これは、おれからミオちゃんへの誕生日プレゼント、ですっ!!」



……へ?…



「はい、どうぞ」



突然、あたしの手のひらに置かれたヨウスケくんからのプレゼント



「……え、」



ープレゼント。



「ミオちゃんすげぇ顔してる!何固まってんの!」

「へっ?!えっ?!」



…本当に、ビックリして固まる事しか出来なかったあたしは



「まじでウケんなぁミオちゃん」

「えっあっ、っえっ?!」



喜びよりも驚きの方が
完全に勝っていたあたしは、



「いいから開けてみ?」



この時。

一体、どんな顔をしていたんだろう。



「いいから開けてみ?」



笑顔でいっぱいのヨウスケくん

あたしの反応が楽しみで仕方ない様ないたずらっ子みたいな笑顔



「う、…うん」



そんなヨウスケくんに促されるまま、
あたしはカサカサと丁寧に少しずつその包み紙を広げていく

トクン トクン



「………」



鼓動が速くなっているのがわかった。



「…ん?」

「わかる?」



そして、その包み紙の中から出てきたヨウスケくんがあたしへと用意してくれた、

プレゼント。



「だぁれ?この人……。」




ーそれは、

星空の下
夜景をバックにして立つ女の人が映っている

見た事のない

1枚の
CD、 だった。



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