桜、雪、あなた
ーそれからというもの
ヨウスケくんのお家にお邪魔させてもらった日以来、
あたしたちは
お互いの家が徒歩でも通える距離にある事も重なって
今まで以上に本当によく遊ぶようになった。
「お邪魔しまーす!」
「いらっしゃーい!」
あたしのお家にヨウスケくんを招待した時には、普段全くと言っていい程しない手料理を
柄にもなく振る舞ってあげたりもした
(料理得意ってつい言っちゃったんだもん涙)
『ミオちゃん、前見逃した映画のDVDレンタルできたから観ようよ』
「りょーかいー」
「ヨウスケくん、虫いるから退治しに来てー!」
『はぁ?ふざけんな』
ピッ
ツーツーツー…
ピッ
トゥルルル…
『…何だよ……「うっうっうっ…」』
『……おれに来いってか』
「あの、あの、ホントに、あの、でっかい変な…ぎゃー!!!!
飛んだ! 何か飛んだぁぁっ!!」
『…あー!!もう!何なんだよ!わかったから!今行くから待ってろ!』
「うっうっうっ…あの、ゆっくりでいいから、あの、ごめんね…ってっ!ぎゃー!!!!やっぱり走って来てぇぇぇ!」
「ソファー新しく買いたいからミオちゃん付き合って」
「このパソコンのいじり方わかんないから設定するの手伝ってぇー」
『ミオちゃん、ラーメン食いてぇ。』
「あたし今カツ丼以外食べたくない気分。」
『よし、ラーメンな。迎えに行くわ』
「…りょーかい。」
あたしたちがお互いを呼び会う理由なんて些細な事。
休みが合えばお酒をダラダラ飲みながらそのままお泊まりだってするし、
次の日は一緒に食品を買いに行ってそれを分け合ったりした。
ヨウスケくんに初めて素顔を見せた時、
「ミオちゃん化粧薄い方が絶対かわいいよ」
そう言われて
ナチュラルメイクというものを必死になって勉強して力を入れ始めたのもその一言がきっかけだった。