桜、雪、あなた



「はぐれるなよー」

「わかってますー」



…どこへ行くにも

いつだってヨウスケくんが歩くのが遅いあたしのスピードに合わせて歩いてくれたし、
そんな時はどちらからとも言わずに自然と

右側があたし、
左側がヨウスケくん

この立ち位置がお決まりで。

たまに立ち位置を変えてみよっか

って
変えてみても



やっぱり変だね

って



こっちの方が落ち着くわ

って
笑い合った。





…きっと。

ヨウスケくんはあたしと一緒にいるのが楽だからあたしを呼ぶのだろうし、

あたしはヨウスケくんに少しでも会いたいからヨウスケくんを呼ぶ

それだけだった。





「ミオちゃんて妹みたいだな」





…時々、このあたしとヨウスケくんの温度差に
どうしようもなく切なくなったりもしたけれど。

それでも
ヨウスケくんがあたしを必要としてくれているなら

どんな形であったとしても

あたしはヨウスケくんの側から離れたくなんてなかったんだ。





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