桜、雪、あなた



「…そ。それだけっすよ」

「そっ、か」



ため息混じりに
視線を反らしたまま呟くヨウスケくん



「………」

「………」



その後、しばらく続いた沈黙で何となく
2人の空気に気まずさが漂った…

ーと、



「お?何だぁ?今ミオちゃん冷たい言い方されたと思ったんじゃねぇの?」



今度はさっきとは打って変わって
いつも通りのヨウスケくんがあたしに話しかけてきた



「えー??そんな事ないよ?」

「出た出たー。当たりー。」

「そ、そんな事…」



…何よ。いきなり明るくなっちゃって



「ミオちゃんおれに隠し事出来ないんだからやめとけって」



あたしはヨウスケくんの
ひとつひとつの仕草や声のトーンに



「んー…でもぶっちゃけちょっと思った、かな?」



いちいち反応しちゃってるのにっ!!



「違うんだって!いや違くはないんだけど、わりーわりーっちょっとヘコむ事あったんだ」



…それなのに、あたしに向けるその笑顔、反則だよ。



「ごめんな?」



あたしの
1番すきな顔だから



「いや、全然いいけどっ」



あたしだって連れらて
笑顔になっちゃうじゃんか



「疲れてんのにわざわざ来てくれてありがとな?」

「いーいえ!これっぽっちも気にしてませんー」



…あーもう!悔しいけど!悔しいけどっ!!



「よっしゃ!ミオちゃん来てくれたし飲み直しますかっ!!」



これが惚れた弱味ってヤツなんだろうなー



「しゃーないなぁ。仕方ない!今日はやけ酒に付き合っちゃいますか!」

「ういっす!」



それに



「まぁ、さっきのは忘れてくれな?今日は普通のいつも通りの楽しい飲み会って事で!な?」



そうやって言われたら



「はーーーい」



何も聞けないじゃんか



< 88 / 198 >

この作品をシェア

pagetop