あなた色に染まりたい
「俺は……ぜってぇに紗羽さんを裏切らねぇよ。そんな中途半端な気持ちじゃねぇ。」




眉を下げながら必死に訴えてくる蓮に、胸がキューッと締め付けられる。




でも……




「大輝も、そうだったの。これ以上ないってくらいに優しくて、これ以上ないってくらいに愛してくれてた。なのに……蓮?人は変わるんだよ。簡単に変わっちゃうの。」


「……」


「永遠なんて、ないんだよっ……」




そう言ったとたん、あの頃の辛かった想いが一気に溢れてきて……涙が出てきた。




三年前、大輝と二人で来た海。


空は澄み渡るようなブルー……


海はキラキラしながらも、空とつながってるようにも見えて……


あまりにも綺麗で……


そんなブルーに永遠の愛を誓ったんだっけ。


誓いのキスもした。




でも……


永遠なんて、どこにも存在しなかった。


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