恋の魔法と甘い罠
そのままどきどきと高鳴る鼓動を隠すように視線をそらしたけれど、なんだか頬が凄く熱い。


きっと赤くなっているんだろうなと思う。


アルコールが入っているのもあるけれど、今はそれだけじゃない。


和泉さんの表情や言葉にいちいち反応してしまっている。



最初は和泉さんと二人きりで食事……なんて、絶対に無理って思っていたけれど、こうやってお互いに心の内を話したことで、居心地が悪いなんて思わなくなった。


意地悪だと思っていた和泉さんは、ほんとはとっても優しくてあたたかい人だってわかったから。


まあ、時々意地悪に変身しちゃうけど。


そんなことを考えていると、和泉さんは思い出したように口を開いた。



「で? 課長とはちゃんと別れられたの?」


「えっ」


「まだ……なんだろ?」


「……」



和泉さんのこの言葉で現実に引き戻された。
< 125 / 357 >

この作品をシェア

pagetop