恋の魔法と甘い罠
どうしてこんなことになってしまったんだろう。


あたしはただ好きになっただけなのに。


どうして……



いつの間にかあたしの目からは涙がぽろぽろと溢れていて。



このキスを拒否しなきゃって思っているのに、慎也さんは自分のことばかりであたしが何を言っても受け入れてくれないから、きっとそれすらさせてもらえないんだろうなと思うと、抵抗する気にもなれなくて。


ただただ慎也さんからのキスを受け入れていた。


だけど、



「いやっ!」



シャツの裾から手が入ってきたときには、無意識に慎也さんの胸を押してそれを拒んだ。


それでも触れてこようとするその手を払いながら、



「もうやめてくださいっ!」



そう叫んだと同時に



「玲夢!」



という強い声が耳に届いた。
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