恋の魔法と甘い罠
そんな和泉さんにむっと口を尖らせる。


そしたら突然ぱっと手が伸びてきて、人差し指の背があたしの唇に触れた。



「な、なんですかっ!?」



予想外の行動にどきどきがさらに加速する。



「キス……していい?」


「えぇっ!?」



からかっているのかと思えば、あたしを見つめている瞳には真剣な色を帯びていて。


和泉さんが何を考えているのか、全くわからない。


こういうとき、なんて答えたらいいの?


どうしていいのかわからなくて口を閉ざしていると、和泉さんはゆっくりとあたしとの距離を詰めてくる。


このままきたら、ほんとにキスをしてしまう!


そう思って「だ、ためですっ!」と言いながら、慌てて目の前に迫っていた大きな胸を押した。
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