恋の魔法と甘い罠
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「はぁー」



慎也さんに奥さんがいることがわかった時点で遊ばれていることには気づいたはずなのに、それでも胸の中にある大きな想いのせいで離れることができない。


だけどやっぱりこんなことよくないって思っているからか、無意識に溜め息が漏れてしまう。



「玲夢ちゃん、お昼いかないの?」



お昼を知らせるチャイムが鳴ったことにも気付かずに、ぼーっとパソコンの画面を見つめていたらしい。



「なんだか浮かない顔をしているね。それに朝から溜め息ばかりついてる」



紗羽さんが昨日と同様に心配そうに顔を覗き込んできた。



「……」



それでも何て返したらいいのかわからなくて、顔を伏せた。
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