恋の魔法と甘い罠
そんな慎也さんに向かって、和泉さんは何かをうかがうような視線を向けて口を開く。



「もしかして、お邪魔でした?」


「……いや」



ポツリと呟くようにそう言った慎也さんは、そのまま背中を向けて休憩室を出ようと足を進めた。


と同時に、



「もう終わった?」



あたしにそう声をかけてきたのは、和泉さんで。


どうしてそんなことを訊かれたのかわからないままそれに答えた。



「あともう少し、です」


「俺ももう終わるからここで待ち合わせな」



そう言った和泉さんは、慎也さんについていくように、そのまま休憩室を出ていった。
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