恋の魔法と甘い罠
頭の中でそんなことを考えていると、



「何が残ってんの?」



とてもやさしい声が頭上から降ってきた。



「えっ?」



思わず顔をあげると、和泉さんはあたしのパソコンを覗き込んでいて、残っている仕事のことを訊かれたんだと気付いた。



「領収書を、まとめなければならなくて……」



今あたしの手元にあるのは、接待費や出張費などの領収書を整理して、予算内に収まっているのかを計算すること。


先週はやたらとそういうことが多かったらしく、なかなか整理できずにいた。
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