Love...Twins
気持ちの変化
あれからあたしは自分の気持ちに違和感を感じながらも、文化祭は無事に終わり、忙しかった毎日がまたいつもの毎日にかわっていった。

「ねーねー愛衣恋。放課後カラオケいこー」

あたしは机にベターっと身を預けながら、前にいる愛衣恋の背中をシャーペンでつついた。

「あぁ、いいよ?あたしも話したいコトあるんだよねー♪」

愛衣恋はニコッと笑った。
そう言えば、今日はいつにも増して妙に機嫌がいいな、、、
彼氏でもできたかな??




「美羽、あたし彼氏できた♪」

カラオケで愛衣恋が曲を選びながらサラッと言った。

「え!?」

ず、、、図星
でも、愛衣恋に好きなひとが居るなんて知らなかった。
愛衣恋は付き合うことになるまでは、自分の好きなひとを言わない。
たとえそれがあたしでも。
なんか恥ずかしいんだって笑

「よかったね!でも、誰?」
「知りたい??」
「当たり前でしょ」

あたしがそう言うと、愛衣恋はオレンジジュースをゴクッと飲んで曲を入れた。
そして、、、

「空のお兄ちゃんの、慶真でーす」

愛衣恋はマイクで叫んで靴を脱いで椅子に上がった。

「え!?空くんのお兄ちゃんって2年生の?」

そう言ったけど、曲が始まりあたしの声は遮られ、愛衣恋の耳には届かなかった。
空くんは4人兄弟で、文化祭の時に屋上に来たお姉さんと、
2年生のお兄さん、小学生の妹もいるらしいと勇羽が言っていた。
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