セックス·フレンド【完結】
この時のあたしの態度は最低だったと思う。


でも、あたしには、他人を気づかう余裕などなかった。


苦しくて、苦しくて…。

この苦しみから逃れるすべを探すことに必死すぎて、まるで頭が回らなかった。



「待てよ!」


ぼんやり歩いていたあたしは、うるさすぎる西村君の車が追いかけてきていたことにも気がつかなかった。


「乗りなよ、みいたん」


「…」


少し迷ったが、あたしは西村君の車に乗った。


今夜、1人でいるのは、あまりにも寂しい。


誰でもいいからそばにいてほしかった。
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