セックス·フレンド【完結】
秋に大きな大会を控えている隆也は、近頃忙しく、なかなか会うことができない。


また、会っても疲れきっていて、セックスどころじゃない。


そんな彼の支えになりたいと、あたしは思う。


疲れて帰った隆也に、暖かい食事とお風呂を提供して、癒やしてやりたいと。


でも、それを彼は望んではいないようだ。



それでも…。


それでも、例え、会えない日々が続こうとも、恋人という立場でさえあったならば、我慢できたかもしれない。


言葉よりも心の繋がりのほうが重要だとは言うけれど、やはり、こんな時には、心の繋がりだけでは不安だ。


決定的な約束事や取り決めごとをすることで、人は、どれほどの安堵感を得ることができるかがよくわかる。


日に日に膨らむ寂しさは、心にいくつもの大きな穴をあけ、そこに、不安要素を溜め込んでいく。


いつか、その穴も満ちてしまい、あたしの不満が吹き出す日も遠くない。


その時、隆也はどんな決断を下すのだろう?


やはり、あたしを疎ましく思うのだろうか。
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