セックス·フレンド【完結】
「いらっしゃいませ」


パンツスーツに、きっちりと髪の毛を束ねた店員が、一人やってきたあたしに愛想笑いを向けた。


店内には、一組のカップルがいて、今、まさに注文した指輪を受け取りにきた様子だった。


思わず、彼らの会話を聞き入ってしまう。


あたしとあまり年の変わらない女の子のほうが、指輪をはめた手を、恋人にさがして見せている。

なんて、微笑ましい光景だろう。


あたしは、そのカップルの姿に、またも、自分と隆也の姿を重ね合わせた。
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