セックス·フレンド【完結】
子どもだったと今ならわかる。


会う頻度、メールや電話の回数、記念日のお祝い、プレゼント、愛の言葉…。


そうゆう、わかりやすい表現でしか愛情を感じることができなかった。


特待生として入学した隆也がどれほどのプレッシャーを背負っていたか、先輩に誘われた飲み会を断ることがどんなふうに上下関係の厳しい体育会系同士の付き合いに悪影響を及ぼすのか、少しも考えたことがなかった。


忙しい合間を縫って彼が時間を作ってくれても、あたしは感謝するどころか、やればできるじゃないかと思っていた。


そして、もっともっとと要求した。


あたしは、自分のことしか考えていなかった。


あたしの喜びは隆也の喜び。


あたしの痛みは隆也の痛み。


なのに、隆也の痛みはあたしの痛みというふうには捉えなくなっていた。
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