セックス·フレンド【完結】
一度離れていった恋人の心を取り戻すことはできない。


そのことを、あたしは、6年前に学んでいた。


隆也に振られたあたしは、毎日電話やメールで復縁を迫った。


授業中だろうが真夜中だろうが関係なかった。



彼が、はいと言うまで電話をかけ続けるつもりだった。


初めこそ、あたしを宥めようと優しい言葉をかけてくれた隆也も、「いい加減にしてくれ!もう勘弁してくれ!」という言葉を最後に、電話に出なくなってしまった。


それでも、あたしはやめなかった。


着信拒否をされれば、公衆電話や友人の携帯から電話をかけ、留守電には何通もメッセージを残し、メールアドレスを変えられれば、毎日手紙を送り続けた。


あたしの気持ちを理解してもらえれば、きちんと話し合いさえすれば、また、うまくやれる。


そう信じて疑わなかった。
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