セックス·フレンド【完結】
「俺のわがままで美杉に気を使わせて、ごめん」


しゅんとしながら、隆也は言った。


嘘。今考えていたのは、あたしのことなんかじゃない。あたしに向けた「ごめん」じゃない。


そう思ったけど、口にはしなかった。


「気に障ったなら謝るよ、ごめん。ただ、なんとなく思っただけ。あたしも隆也と一緒にいると楽しいもの。彼女には申し訳ないけど、隆也といたいの」


これくらいなら、許されるだろうか?


恐る恐る隆也の反応を伺うと、彼はにっこり笑って「良かった」と言った。


今はこれで、いい。


離れていった彼の心を取り戻すには、まだまだ時間が必要だから。


でも、いつかきっと…。
< 64 / 322 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop