セックス·フレンド【完結】
「そうだ、美杉」


「なぁに?」


「来週の水曜日、あいてる?」


「もちろん」



手帳も開かずに即答したあたしを、隆也は暇人とからかった。


「デートしようか?」


「デート?!」


驚きのあまり、声がうわずった。


こんな風に隆也がその場で次の約束を決めるのは初めてだった。


いつもは、彼から連絡がくるまで、ひたすら待っている。


その間隔は、だいたい月に一度で、早くても二週間後。


二週連続で会えるだけでも信じられないのにデートだなんて…。



これまで、隆也とはデートどころか、一緒にご飯を食べたりもしていない。


もしも彼女や、その友達に、あたしといる場面を見られたらまずいからだ。


ホテルの近くで待ち合わせ、ホテルで別れる。


それが、あたしたちのやり方だった。
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