セックス·フレンド【完結】
バイト終わり、さっさと帰ろうとした西村君を、あたしは呼び止めた。


「西村君」



「なんすかぁ?これからデートなんです」



西村君は、うざそうにポケットに両手を入れたまま踵を返す。



「なんか…怒ってる?」


さすがのあたしも、西村君の態度が気になり始めていた。


もしかしたら、あたしは、はしゃぎすぎたのかもしれない。



「べつにぃ。で?」



「あ、そうそう。これ」


そう言ってあたしは、制服のポケットからピンク色の封筒を取り出した。


「何、これ?」


「手紙」


西村君がおずおずとそれを受け取り、封筒をひっくり返して見ている。


封筒には、何も書かれておらず、中身は見られないようにしっかり糊付けした上に、イチゴのシールが貼られていた。
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