セックス·フレンド【完結】
「疲れた?」


山からの帰り道、幸福の余韻に浸りながら、シートにもたれるようにして座るあたしに隆也が聞いた。


「ちっとも」


「ご飯何が食べたい?」


「なんでもいい。隆也の食べたいもので」



彼は満足そうに頷き、運転に集中した。



その横顔をじっと見つめていると、彼が遠慮がちに言った。


「ご飯食べたら、ホテル行ってもいい?美杉のこと抱きたいんだ」


あたしは、返事をするかわりに、運転する彼の腕に自分の腕を絡めた。
< 77 / 322 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop