記憶の向こう側
「あ、山下くん。…と、楢川。」
「え…?」
私は絵里奈の見ている方向に振り返った。
どうやら甘い香りは、楢川さんの付けているコロン。
敬太と楢川さんは、手をつないで昼食を取る場所を探していた。
私はその様子を見て、大きくため息をついた後、絵里奈に昨日敬太が言ってたことを報告した。
「付き合ってるって…、言ってた。」
「え?あの二人?やっぱそうなんだぁ。仲良さそうだもんね。」
絵里奈は納得しながらまた焼きそばパンをかじった。
でも、私は…
見てるの、つらい。
正直、この話題はもうきついよ。