いただきます。


ごめんなさいね。動物病院だから人間の着替えとか無くて。

申し訳無さそうに謝る看護婦さんに大丈夫ですと伝え病室をでると、彼がジャージを持ってベンチに座っていた。


「・・・ん」

差し出されるジャージ。

『ありがとうございます』

正直、制服がゲロ臭い。
素直に彼のジャージを借りて着替えたけど、かなりでかい。


そりゃぁ180は普通にあるだろう彼のジャージだもんね。


『あの、お名前聞いていいですか?』

「・・・歩」

アユムさんか・・・

『私は松野あこです。今日は本当にありがとうございました。』


「・・・・」


相変わらず何も話さない歩さん。
多分そういう人なんだと思う。

「猫ちゃんの飼い主の方ですか?」
30台半ばくらいの先生に呼ばれ診療室に入るとすやすや眠る子猫がいた。


「危ない所でしたが、連れてきて頂くのが早かった。もう大丈夫です。だいじをとって2日ほど入院させてください。」


『分かりました。ありがとうございます。』


歩さんと一緒に病院を出て、また放課後ここに来ようと考えていると、手を掴まれた。



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