ふっとストーリー
「ただいま」
我が家の扉を開けて、閉める。
ぎぃーがちゃ…
ぼろい、年代ものなのだなぁとよくわかる音がして扉が閉まった。
玄関は狭く、いつも通りの匂いがする。少し、古びたカビのような匂い。カビがあるわけではないんだけど…染み付いている匂い。
鼻から吸い込まれていく。体にいいかは知らないけどいい匂い。
靴を脱ぐ。かかとを踏んで、脱ぐ。
並べずに上がる。
ぎしぎし
歩くたびに床がなる。これで防犯対策はバッチリねなんて思ってみるが寂しさが増しただけだった。
ぎしぎし
自分の部屋に入る。
705室は魅茄しか住んでないから全部自分の部屋なんだけど。誰に言う訳でもなく、思う。一人会話。魅茄はそう呼んでいる。誰にも言った事はないけれど。
部屋に入った瞬間つーんと香水の匂いが鼻についた。10種類以上あるなかから選んだ一番のお気に入り。安堵する。匂いってやっぱり大事だと思う。幸せな気持ちにも暗い気持ちにもなれるんだから。電気をつけて荷物を机の上に置く。携帯だけを取り出す。
静まりかえった部屋に操作音だけが耳に聞こえた。
携帯にイヤホンを取り付ける。先を耳につける。じゃかじゃか…
洋楽が流れる。
音量を大きくする。外してみる。普通に聴こえる。イヤホンを携帯からとる。
少し、間をおいて音楽が携帯から流れる。
いい曲…。
椅子をひき、座った。
机に頬杖をつき楽しんでいたがやがて寝てしまった。
部屋には寝息と共にいつまでも洋楽が流れていた。
終わり
我が家の扉を開けて、閉める。
ぎぃーがちゃ…
ぼろい、年代ものなのだなぁとよくわかる音がして扉が閉まった。
玄関は狭く、いつも通りの匂いがする。少し、古びたカビのような匂い。カビがあるわけではないんだけど…染み付いている匂い。
鼻から吸い込まれていく。体にいいかは知らないけどいい匂い。
靴を脱ぐ。かかとを踏んで、脱ぐ。
並べずに上がる。
ぎしぎし
歩くたびに床がなる。これで防犯対策はバッチリねなんて思ってみるが寂しさが増しただけだった。
ぎしぎし
自分の部屋に入る。
705室は魅茄しか住んでないから全部自分の部屋なんだけど。誰に言う訳でもなく、思う。一人会話。魅茄はそう呼んでいる。誰にも言った事はないけれど。
部屋に入った瞬間つーんと香水の匂いが鼻についた。10種類以上あるなかから選んだ一番のお気に入り。安堵する。匂いってやっぱり大事だと思う。幸せな気持ちにも暗い気持ちにもなれるんだから。電気をつけて荷物を机の上に置く。携帯だけを取り出す。
静まりかえった部屋に操作音だけが耳に聞こえた。
携帯にイヤホンを取り付ける。先を耳につける。じゃかじゃか…
洋楽が流れる。
音量を大きくする。外してみる。普通に聴こえる。イヤホンを携帯からとる。
少し、間をおいて音楽が携帯から流れる。
いい曲…。
椅子をひき、座った。
机に頬杖をつき楽しんでいたがやがて寝てしまった。
部屋には寝息と共にいつまでも洋楽が流れていた。
終わり