江戸時代で逆ハー状態!?
はぁ?
意味わかんないっ!
一人でキレて、
一人で逃げるって!
「…原田左之助。
童顔ですが俺と同い年。」
「ぇ…?」
沖田さんは
男の子が走って行ってしまったほうを
見ながら、ゆっくりと話す。
「原田さんと
同じ名字ですよね。
アイツ、昔から気にしてるんです。
自分の顔を。」
困ったように笑う沖田さんも
カッコイイと思う私は、
変人なのか…
とても様になっている。
「さっきは、
俺も笑ってしまいました…
左之助君には
後で謝りましょう。」
沖田さんは、
私の手を優しく握りながら、
言い聞かせる。
コンプレックスを
言われたら、誰でも
傷つくよね…
私より年上なのに
年下扱いされちゃ、
ムカついて言葉にならないよね…
それなのに私は…
「沖田さん!
私、謝ってきますっ!」
突然立った私を
沖田さんは目を丸くして
驚くが、いつもの微笑みで見送ってくれた。