恋をした悪魔

ある日、青年が何気なく言いました。

「君は、笑わないね」

リリスは、したたか動揺しました。

悪魔は笑わないのが当然なのに、リリスは青年の笑顔に慣れて

あんなに嫌悪していた笑顔を自分も作っているつもりでいたのです。

愕然としました。

――私の目的は、何だった?

急速に胸を冷やしていくリリスに気づかず、青年は笑いました。

「君は笑ったほうが、もっと可愛いと思うよ」

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