恋をした悪魔
――私は、どうかしている。
あくる日も、おとなしく青年の被写体になってしまっている自分に
リリスは言いようもない不安と焦りを覚えました。
だって、あんなに忌み嫌っていた青年の笑顔が、優しさが、
甘く感じられてしかたないのです。
青年と一緒に飲むミルクが、おいしくてならないのです。
青年にもらった小さな絵を、どうしても手放せないのです。
ただの人間を、誘惑して殺す、それだけなのに。
――こんなに胸が苦しいのは、なぜ?