恋をした悪魔
夜になり、やはり1人きりのベッドの上。
わずらう胸をなだめてようやく辿り着いた夢の世界には、
なんと魔王が待ち構えていました。
「どうしたことか、リリス。私の最高傑作よ。
いつまで待たせるつもりなのだ」
「申し訳ありません、お父様」
ひれ伏すリリスに、魔王は目を覆いました。
「なんと嘆かわしい。お前のそんな無様な姿など見たくなかった」
地を這うような声に、リリスは慄きました。
重苦しい沈黙のあと、魔王は人差し指を突き立てて言いました。
「よいか、一日だ。
あと一日で命令を遂げられれば、お前を真の悪魔としてやろう。
もし出来なければ……。
分かっているな」
「承知しました。必ずや……」
リリスが言い終わるのを待たずして、魔王は姿を消しました。
目を覚ますと、まだ夜明け前。
体は震えていました。