太陽と雪
この素晴らしい式に参列したかった気持ちはあるが、授業で抜けられなかったという、三上先生と、新澤先生。

それに、軽音楽部と演劇部の顧問まで。

皆が母校の正瞭賢高等学園とを生中継でつないで、メッセージを寄せてくれた。

俺と椎菜の子、深月ちゃんと道明の子が正瞭賢に入学してくれるのを楽しみにしている、という言葉で締めくくられていた。

美冬ちゃんと賢人の子供は、見たことがあるようだ。

母校に何度か挨拶に来たのだという。

よく、そんな暇あったよな……

理名ちゃんや琥珀ちゃんも、何だか母校の懐かしいメンツを見れてはしゃいでいた。

式と披露宴は無事に、滞りなく終了した。

二次会の会場までは、少し歩く。

式を終えて正式に夫婦になった深月ちゃんと道明。

彼らと共に、自然に並んで歩いていた。

「何か、こんな羽目外すの久しぶりかも。

ちょっと罪悪感あるけどね」

「お互いこれから何度も産婦人科通いで大変になるし。

私は後輩も育成しないといけないし。

大変だなぁ」

ん?

ということは、深月ちゃんも椎菜と同じ妊婦になったのか。

「深月ちゃんもか。

まぁ、うすうす気付いてたけど。

今日、ずっと体調悪そうだったからな。

それにしても、自分たちの子供の両親同士が知り合い、っていうのも、嬉しいような複雑なような、なんとも言えない気持ちだな」

「そういえばそうね。
私と麗眞の両親も、そんな感じだし。

だけど、何かと相談しやすいのは、メリットじゃないかしら。

深月もそうだろうけど、この後の二次会で妊娠を発表するつもりだったから、まだ内緒ね」

二次会のレストラン会場に着くと、既に皆集まっていた。

「お待ちしておりました。

お二組共、誠におめでとうございます。

麗眞坊ちゃまが父親とは、まだ信じられませんが。

私も矢吹さんも、桜木さんも。

精一杯サポートさせていただきますので。

お二人で、同性同士、初めての産婦人科通いですから、お日にちを合わせるのも良いのでは?

体調が芳しくないようでしたら、車をお出ししますので、ご遠慮なくお申し付けください」

「相沢!?

何でここに?

ってか、今まで何してたわけ?
主が大変なときにさ……」

レストランで俺たちをエスコートしてくれたのは、俺の執事の相沢だった。

途中から参加するのは気が引けたのと、外出許可がなかなか下りなかったため、合流はこの時間になったのだという。

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