囚われジョーカー【完】




無駄にボタンを連打してメールの内容を確認。

送り主はバイト先の店長だった。文面は非常にシンプルなもので、今日のシフト松崎さんと交代して入ってほしいというだけのもの。


松崎さんとは、バイト先の2つ年下の女の子。



まあ、これから三浦さんも仕事だし今日は暇だったからいいかな。

私は分かりましたと返信を手短に打ち込むと携帯を閉じてソファーから腰を上げた。


「三浦さん、帰ります。」

「おー。」

寝室に向かってそう声をかけると気怠げな声で返事が返ってきた。



……また電話する、とか気きかせて言えばいいのに。

なんて、そんなの三浦さんのタイプじゃないことは分かっているんだけどね。





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