。*雨色恋愛【短編集】*。(完)

長谷川心優へのプレゼント

「長谷川さん」

「あっ…儚くん」

「ちょっと、話したいことがあるんだけど、

時間いいかな?」

「あぁ…はい」

長谷川心優。

こいつは、チーム1のしっかり者で、手強い



けど、しっかり者ほど、1度信じたら、疑わ

ないだろうし。

負けないぜ。




「…じゃあ、そういうことで」

長谷川とのゲームが、スタートした。




俺と長谷川は、デートを繰り返した。


メールもした。

心優って、名前も呼んだ。

けど、俺は心優の手を握らなかった。

抱き締めなかった。

恋人らしいことは、1度もしなかった。

俺の恋人は、結愛だけだから。




「心優」

「ん?」

「心優は、好きな人のために死ぬことができ

る?」

「うん…ほんとに好きなら」

「そっか」

そういって、俺は笑った。




俺も、結愛のためなら死ねるよ。

結愛…君に会いたいよ。
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