。*雨色恋愛【短編集】*。(完)
「あ~、疲れた」
家にも帰りにくいあたしは、放課後、結構遅
くまで勉強をしていた。
「勉強、終わった?」
…誰かの声がします。
あたしの近くには…誰もいません。
ここは、旧館の図書室だし…
誰かいるはずなんて、ないのに…
「秋山奏歌ちゃん?」
あたしの名前…呼んでる。
どこ!?
「本棚のところ」
言われた通り、そっちに向かう。
「あっ…」
やっと、人発見。
「俺、尚斗≪なおと≫。奏歌ちゃん…?で、
あってるよね?」
「あ…はい」
「俺、1年の特進クラスにいるんだけど、知
ってる?てか、名前聞けば…」
「じゃあ…フルネーム教えてください」
「明屋≪はるや≫尚斗。知らない?」
明屋尚斗…明屋尚斗…
「あぁ!!」
いつも成績、1位の人だ!!
「良かった。知っててくれて」
「知ってるよ!!毎回、1位だもんね~」
「思い出すまでに、時間かかったみたいだけ
どね」
「あたし、覚えるの苦手なの。でも、みんな
名前言えば、わかってくれるの?」
「ううん。顔見ればわかってくれるよ。それ
より、覚えるのが苦手な奏歌ちゃんに、覚え
てもらえてて、嬉しい」
「…本当に、ごめんなさい。有名な人…なん
だよね?ごめんなさい」
「謝んないでよ~。奏歌ちゃん」
「あの~」
「ん?」
ずっと気になってた。
「なんで、あたしの名前…知ってるの?」
「あ~、秘密。ちなみに、俺も最近ね、よく
ここにいたんだよ。死角のとこにいて、奏歌
ちゃんに気づかれなかった」
「えっ…嘘」
泣いてたのも…見られちゃった?
「ごめんね…見ちゃった。だから、声かけら
れなくってさ。で、最近元気で、今日なんて
すごく集中してたから。声かけてみようと思
って」
「…ごめんね。心配…かけちゃった?」
「うん。けど、今日元気な姿見られたから、
許す」
「…ありがと」
「今、部活停止中?」
「……うん」
「じゃあ、今日から部活復活まで、部活終了
時間まで一緒に…勉強しない?」
ちょっと赤い顔で、あたしを勉強に誘ってく
れた。
家にも帰りにくいあたしは、放課後、結構遅
くまで勉強をしていた。
「勉強、終わった?」
…誰かの声がします。
あたしの近くには…誰もいません。
ここは、旧館の図書室だし…
誰かいるはずなんて、ないのに…
「秋山奏歌ちゃん?」
あたしの名前…呼んでる。
どこ!?
「本棚のところ」
言われた通り、そっちに向かう。
「あっ…」
やっと、人発見。
「俺、尚斗≪なおと≫。奏歌ちゃん…?で、
あってるよね?」
「あ…はい」
「俺、1年の特進クラスにいるんだけど、知
ってる?てか、名前聞けば…」
「じゃあ…フルネーム教えてください」
「明屋≪はるや≫尚斗。知らない?」
明屋尚斗…明屋尚斗…
「あぁ!!」
いつも成績、1位の人だ!!
「良かった。知っててくれて」
「知ってるよ!!毎回、1位だもんね~」
「思い出すまでに、時間かかったみたいだけ
どね」
「あたし、覚えるの苦手なの。でも、みんな
名前言えば、わかってくれるの?」
「ううん。顔見ればわかってくれるよ。それ
より、覚えるのが苦手な奏歌ちゃんに、覚え
てもらえてて、嬉しい」
「…本当に、ごめんなさい。有名な人…なん
だよね?ごめんなさい」
「謝んないでよ~。奏歌ちゃん」
「あの~」
「ん?」
ずっと気になってた。
「なんで、あたしの名前…知ってるの?」
「あ~、秘密。ちなみに、俺も最近ね、よく
ここにいたんだよ。死角のとこにいて、奏歌
ちゃんに気づかれなかった」
「えっ…嘘」
泣いてたのも…見られちゃった?
「ごめんね…見ちゃった。だから、声かけら
れなくってさ。で、最近元気で、今日なんて
すごく集中してたから。声かけてみようと思
って」
「…ごめんね。心配…かけちゃった?」
「うん。けど、今日元気な姿見られたから、
許す」
「…ありがと」
「今、部活停止中?」
「……うん」
「じゃあ、今日から部活復活まで、部活終了
時間まで一緒に…勉強しない?」
ちょっと赤い顔で、あたしを勉強に誘ってく
れた。