接吻ーkissー
「――アタタ…」

躰を起こしたのと同時にやってきたのは、頭痛だった。

いやいや、今は頭痛の方を気にしてる場合じゃない。

「――竜之さん、何で…?」

私は訳がわからなかった。

何で裸なのよー!?

下はシーツで隠れているから問題ない…って、問題があるから!

「お前、何にも覚えてないのかよ?」

竜之さんが言った。

「えっ?」

私が何を覚えているって言うのですか?

竜之さんは大げさに息を吐くと、
「ま、シンに酒を飲まされてたら仕方がない」

やれやれと言う動作をした。

あ、そう言えばシンさんに竜之さんのお祝いとかって言ってカシスオレンジを…って!
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