接吻ーkissー
甘い蜜になって溶けてしまうんじゃないかと言うくらいだ。

「溶けたら、俺が全部なめてやるから」

竜之さんはニッと不敵に笑った。

その瞬間、頭の中が真っ白になった。


――う、ううん…?

私は目を開けた。

夜なのか、まだ真っ暗だった。

それにしても、何だか躰がダルいな…。

「おお、起きたか」

その声に視線を向けると、竜之さんが私の隣にいた。

――んんっ!?

この状況がわからなくて、私はカバッと躰を起こした。
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