接吻ーkissー
恐怖で崩れた-mark-
演奏の日は、来週の土曜日になったのだそうだ。

それまでに着て行く服を決めなきゃなあ。

何を着て行こうかな?

「――音、璃音!」

その声にハッと我に返ると、由良の顔が目の前にあった。

そうだ、今は昼休みだった…。

由良の顔が怒っているところを見ると、相当までに私は違うところに行っていたらしい。

「ごめん、由良…」

許してくれないかも知れないけど、とりあえず謝った。

由良は呆れたと言う風に息を吐くと、
「彼氏のことを考えてたの?」
と、言った。
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