接吻ーkissー
逃げられない…。

前には竜之さん、両サイドには彼の腕があった。

こうやって囲まれてしまっては、逃げることができない。

「歯型くらいで俺が嫌いになるとでも思ったか?」

竜之さんが言った。

「――えっ…?」

「そんなことで騒ぐほど、俺はヤワなヤローじゃねーよ」

竜之さんがそう言ったかと思ったら、
「――ッ!」

彼の手が伸びてきて、首筋の噛み跡をさわってきた。

「まあ…確かに、璃音が俺以外のヤツに躰を見せたのはムカついたけど」

竜之さんの顔が首筋に近づいてきた。

「別に今みたいに、こうすればいい話だけどな」

「――あっ…!」
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