接吻ーkissー
「璃音?」

外から竜之さんの声が聞こえた。

こないで!

心の中でそう思うのは簡単だけれど、言葉は出てこない。

ガチャッと音がしたかと思ったら、バスルームのドアが開いた。

「――あっ…」

私と竜之さんの視線がぶつかった。

竜之さんが私に近づいてくる。

「――い、いやっ…」

首を横に振っている私に、
「何で?」

竜之さんはそう聞いた後、バスタブの中へと入ってきた。

私を閉じ込めるように、両手を壁につけた。
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