接吻ーkissー
困ったように笑うその人は、竜之さんだった。

私の好きな人で、大切な人。

「まさか、女の子の嫉妬を買うことになるなんてな」

竜之さんは由良に視線を向けた。

向けられた由良は竜之さんに痛いくらいの憎しみがこもった視線を返した。

「仕方ないな、親友以上に思っていた彼女を奪っちまったんだから憎まれても仕方がない」

そう言った後、竜之さんは息を吐いた。

「男だったら決闘の1つや2つは受けて立とうと思ってたけど、相手が女だったら無理だな」

えっ?

「――竜之、さん…?」

彼のその行動に、私は目を疑った。
< 197 / 238 >

この作品をシェア

pagetop