接吻ーkissー
「――何か…もう、バカバカしくなったから帰るね」

そう言った後、由良が私に向かって背中を見せた。

そのまま由良は駆け足で私たちの前から去って行った。

見えなくなるまで由良の背中を見送っていたら、
「ありゃ、時間かかるな」

呟くようにそう言った後、竜之さんは息を吐いた。

「璃音の親よりも、時間がかかりそうだ」

えっ?

そのセリフに、私は竜之さんへと視線を向けた。

今のそのセリフを聞き流すのは間違ってる。

何で親が出てきたの!?

「いずれ、お前の親とご対面しなきゃならないだろうに」

我ながらなれた状況に、返す言葉は特にありません。
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