接吻ーkissー
決意と展開-impact-
その日、学校から家に帰ると制服から私服に着替えた。

竜之さんに会いに行くためだ。

会って、今の自分の気持ちを伝えるためだ。

走っていつものバーへと足を向かわせた。

ドアの前に立ち止まると、何度も深呼吸をした。

「――大丈夫…」

だから、緊張しない。

竜之さんに何かを言われる覚悟は、もうできている。

だから、落ち着いて話をしよう。

ドアノブに手をかけようとしたその時、ガチャッとドアが開いた。

「――あっ…」

「璃音ちゃん」

そこから出てきたのは、シンさんだった。
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