接吻ーkissー
「まあ泣き虫でも、璃音は璃音だけどな」

「――竜之さん…」

私の“初めて”は、あなたです。

恋をしたのも、竜之さん。

デートをしたのも、竜之さん。

キスをしたのも、竜之さん。

夜を過ごしたのも、竜之さん。

誰かを愛しいと思ったのも、竜之さん。

全部、竜之さんが私の“初めて”なんだよ。

「返事は?」

そう聞いてきた竜之さんに、
「――私も、竜之さんの隣にいることを誓います」

私は答えた。

竜之さんの顔が近づいてきた瞬間、私は目を閉じた。

唇に感じたこのぬくもりは、今まで以上に甘くて深かった。

☆★END☆★
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