接吻ーkissー
2人っきりの夜ーnight flightー
菊地さんの住んでいるところは、駅前のマンションだった。

「マスターが提供してくれたんだけどな」

そう言いながら、菊地さんはなれたように玄関のオートロックの解除をした。

「何かとマスターの世話になり過ぎて、正直情けねーって感じだな」

菊地さんは苦笑いをした。

2人でエレベーターに乗ると、菊地さんは37階のボタンを押した。

「あの…何階建て、何ですか?」

私が聞くと、
「50階建てらしい」

菊地さんが答えた。

ご、50階…。

一生ここに住めないなと、私は思った。

何より家賃がバカにならなさそう…。

「マスター曰わく、月30万だと」
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