あやとり

「もう交替が来る時間だな」

村井君の言葉にはっと我に返るとほぼ同時に、『占いの館』である教室から由美子が出てきた。

「あ」

村井君の視線と由美子の視線が重なり合い、一瞬気まずい空気が流れる。

「今の時間は和也だったんだ?受付」

「ああ」

ついこの前まで、お昼休みに二人教室を抜け出していく姿を見せ付けていた二人が、今はなんとも気まずく、周りにまでその空気が広がってきて、居た堪れない。

「終了まであと一時間だから、受け付けるの、あと六人までだって」

由美子は視線を私のほうに向け、伝えるだけ伝えたらまた中へ戻っていった。

先ほどまでとは違い、村井君の顔が無表情になっている。

どうやら、別れたといううわさは本当らしい。

「こうたーい」

村井君の肩に長い指をした手が当てられた。

見上げるとそこには甲斐君が立っていた。


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