風の音色
「…なかなか帰って来ないな」

陸斗は上を見上げる
上の窓は開いている状態で
鳥ならば、難なく入って来れるだろう

「…帰って来るのは難しいかも」
「は!?」

ポツリと呟いた海斗の言葉に、陸斗が反応する

「それ、どーゆうことだよ!?」

陸斗が尋ねるが、海斗は難しい顔をしているだけだ

「おい、海斗!!」
「あ…あぁ…
僕には、鳥の視点で見ることが出来るんだけど…さっきから、あの住人達に追いかけられてるんだよね…」
「…は?」

鳥の呪符を書いた海斗には、鳥の視点から見ることが出来ていた
住人の言葉は聞こえなかったが、10羽ほどの鳥のうち9羽が追われている状態だ

「…何で追われているのかは分からないが…」
「鳥を追いかけるなんて、変だろ?!」
「ココでは、鳥を見ないのかもしれない…」

海斗の言葉に、陸斗は数日間を思い返す
鳥は、普通に見た覚えがある

「鳥いたじゃんか」
「いや、ココまでの道中はいたけどね…
ココは高い壁で仕切られてる
あの壁は、鳥が飛び越えて入れる高さじゃ無かった…」
「…ってことは、ココの人は初めて鳥を見るのか?」
「そうだろうね…」

海斗は、9羽を逃しながら、追われていない1羽を使い偵察をする

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