半分の心臓
「でも、ついでだから。・・・この山積みになっている本、片付けなさい。」
 

この家は本当に母親中心に回っていて、何かと母ルールが適応されている。

きっと、これは彼女なりの愛情なんだろう。
 
でも、こんな母親に対して不満は重なりボクは壁を張る。
 
表面上は母好みの良い息子であるという壁を。
 

「はぁ・・・。どうも。」
 

壁の奥で守られている本心は
この人はきっと、ボクの事を理解してくれないのだろうなというあきらめ。
 
多分、この壁は年々厚くなる。
 

そして家族と会話をするにも
かかわらず、
不満を言い切れないボクは
家の中で孤独を感じるのだ。
 
「おとーや、ふみきだって迷惑でしょ?」
 
母親を戒めてやろうかと自分の意見を他人を出汁に言うものの

「え?」

まるで、自分が的外れなことを言ったみたいで、母はこちらを見る。
 

そういえば、忘れていた。
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