大江戸妖怪物語


注意してみないと気がつかない。

僕は電気を付けた。




神門「うわっ・・・でけぇ」




僕が見たのは、結構大きい蜘蛛だった。

黄色と黒の縞模様の蜘蛛。
足はスラリとしていて長く、蜘蛛の中ではスタイルはいいほうだった。(蜘蛛にスタイルの良し悪しがあるのは知らないが。)


神門「どこからか入って来たのかな?まぁ外に出してやるか。この部屋には餌になるものは無いからな。飢え死にしたくないだろう?」

僕は近くあった紙を手に取り、蜘蛛を掬い上げるように紙に乗せた。

僕は窓を開けて、ぽいっと蜘蛛を出した。

神門「達者に暮らせよー!」

どこぞの本で読んだ誰かの言葉を引用した。

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