大江戸妖怪物語
桂木「・・・月桂樹を踏み台にするってコト?」
あああああ完全に怒りのスイッチ入れっちゃったかぁ!?!?怒りスイッチOffにしてくださいいいい!!
神門「ああぁ、もちろん月桂樹の傘下としての店にしますぅぅぅ!!独立したところでなんかもう潰れるしぃぃぃぃ!!!!!」
もうどうにでもなれ!!もう知らん!!!!
琉堂は明らかに動揺している僕を訝しげな眼で睨む。
桂木「ン♪それならオッケー♪」
あっさりと怒りスイッチがOffになったので助かった。
桂木「ンまぁ、それの話題じゃないんだけどサ」
あれ、本題これじゃないの?とずっこけそうになった。
桂木「キミと一緒に入った雪。彼女何者?」
神門「はい?」
なんと雪華の話題だった。
桂木「ただでさえレディーちゃんがわざわざこういうトコロに勤めるのもおかしいじゃん。しかもね・・・・・・・彼女に関しては何の情報も得られなかった」
そうか、僕のような一般人の情報なんてあちらこちらに流れていてもおかしくない。だけど、雪華は情報が一つもないのか・・・。もしかしたら、どこか別企業のスパイとでも思っているのか?
まさか情報がないことが仇になると思ってなかった。
桂木「スパイって線も考えてるんだけど、それじゃあワザワザ女性を送り込まなくてもいいしねー。・・・紅は何か知ってる??」
何か知ってるって言われても、むしろほとんど知っている。
彼女は、この店の内情を調査しに来たある意味スパイです。閻魔のスパイですハイ。
なんて言えねーし!!
神門「僕らも最近知り合ったばかりなんです。お互い話したくないこともあるだろうし、そのことについては、触れちゃいけない気がして・・・っすみません、これで失礼します!!」
逃げるように部屋を出てきてしまった。ああ、明らかに怪しいだろうなァ・・・。
雪華「どうだったか、何か聞かれたか」
部屋の外で雪華が待っていた。言われたことを話すをそれは予想外だ、と驚いた。
雪華「まさか、そこまで裏で動いている奴らとは思わなかった。今後も気を付ける必要があるな」
雪華は、ではまた夜に、というとそのまま消えていった。
初シフトは夕方からだった。僕は時間がたつのをひたすらまつのであった。