大江戸妖怪物語



警察官「埃が・・・ですか。風ではなく?」

発見者「実は、死体にも埃がたくさん付いてたんです。それはもう、満遍なくびっしりと。でも、警察の方々が来て、改めて見たら綺麗サッパリ無くなってて。
埃って、掃ったりすると少なからず白っぽい跡が残っちゃうじゃないですか。でもそんな跡が無くて・・・」

警察官「なるほど」

警察官は死体の横にしゃがんだ。

警察官「ここにも木が二本並行して並んでるんだな」

ふと警察官が上を見て言った。

警察官「・・・この状況も連続殺人の起こる所と一致する。必ず二本の木、または二本の長い棒の真ん中で連続殺人は起こる。なんとか予期はできないものか」

警察官はお偉いさんの服を、ツーッとなぞる。
そして指を見た。

警察官「埃の跡は無いですね」






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